広島カープ今年のドラフト誰を指名する?~開幕直前編~
前回に引き続き、今年のドラフトで誰を指名するべきかを考えていく。
前回記事
3.2020年ドラフト候補の概要
ここではいわゆる豊作、不作。
全体としては目玉選手はいないが候補は揃っており、上位指名は戦略を立ててうまく指名するべき
高校生投手
右は不作。左は例年並み
右投手だと去年の奥川、佐々木レベルはいない、西と同等と評価できる投手もいない。
明石商の中森、中京大中京の高橋が一番評価高いが、この2人でも1年前の西に比べると落ちる。外れ1位指名なら納得だが、最初の入札で1位指名はないだろう。
また、全体的にも候補が少ない。
左投手では静岡商の高田が上位〜中位候補として挙がるがそれ以外の投手は横浜の松本、健大高崎の下などは下位〜育成。
高校生野手
全体的には豊作。捕手はいないが、スラッガータイプの野手は多め。
捕手は昨年に比べて候補がいない。
昨年の有馬、東妻に匹敵する選手はいない。現時点では下位〜育成指名の選手がいるくらい。
内野手は近江の土田、中京大中京の中山辺りが一番に評価されている。去年の森、紅林、武岡などと比べると大差ない。一昨年に比べると候補がいないが例年並み。
外野手は豊作。昨年と比べても花咲徳栄井上、東海大相模の西川とスラッガータイプの逸材がいる。来田はスラッガーというよりはいわゆる三拍子そろったタイプの打者。
大学生投手
豊作。ドラフト1位で競合する投手はいないが、単独や外れで1位指名されそうな投手が多い。
右投手は豊作。去年の森下ほどの評価となる投手が出てくるかどうかはわからないが、単独~はずれ1位で指名されそうな投手、例えば、苫小牧駒大の伊藤、仙台大の宇田川、慶応の木澤などのレベルの投手が多い。
左腕も豊作。筆頭は早稲田の早川、慶応の佐藤は1位候補。それ以外でも上位候補で東北福祉大の山野、関西大の高野。
昨年の立命館坂本、大商大の大西と上位で2人大学生投手が指名されたがそれ以上に候補が豊富。
大学生野手
こちらも豊作
捕手は昨年の豊作ぶりとは一転して、上位候補といえるのは上武大の古川のみ。
内野手は久しぶりの豊作。去年ドラフト指名が慶応の福田のみだった。
ショートで東北福祉大の元山、亜細亜の矢野、国学院の小川、セカンドで中央の牧と選択肢が多い。
外野手は豊作。
スラッガーで近大の佐藤はドラフト1位指名が確実視される。
センタータイプでは、独協大の並木、中央の五十幡。スラッガーでも立教大の三井、東海大札幌キャンパスの赤尾などがいる。
ただ、外野手は指名される選手の水準は高く、漏れる選手も多く出るのが大学生の外野手。
社会人投手
不作
今年は大学生投手が豊作で諸に影響を受けそう。
右投手は1位候補はトヨタ自動車の栗林くらい。それ以外セガサミーの高卒3年目の森井など。去年ドラフト指名は東芝の宮川、JR東日本の太田、東海理化の立野が上位で指名されたのに比べると少ない。
左投手は去年はJFE西の河野が1位指名された。今年はエネオスの藤井などが挙がるが1位~上位候補となると?がつく。
社会人野手
例年並み
外野手でJFE東日本の今川、NTT東日本の向山が上位候補としても検討される。ただ、大学生野手も豊作で指名されるかと問われれば微妙。
4.カープ補強ポイントに合致する選手は誰?
補強ポイントは
スラッガータイプの選手獲得。これはできれば一三塁の内野手でスラッガータイプがいれば尚良し。
リリーフ投手。大学社会人投手で左右問わず1年目から一軍で投げられる投手。
センターを守れる高校生(右打者から尚良し)
優先順位をつけると、スラッガーとリリーフ投手で上位2枠使う。
1位、指名でスラッガー獲得に動くか
1位で投手獲得を目指すかで考え方が変わる。
4-1.1位でスラッガー指名する場合
スラッガータイプの内野手は中央大の牧。大学3年時に3本塁打放っており、2ベースも14本と十分。
牧以外だと近畿大の佐藤だが、プロで考えるなら外野手となる。それ以外だと、JFE東日本の今川だが、外野手に困っている球団ではないので、除外。
リリーフ投手は2位で考えると、慶応大の木澤、日体大の森など候補は豊富。今年のドラフト市場を考えるといい指名ができそうなところ。
4-2.1位でリリーフ投手指名する場合
1位でリリーフ投手で考えると、苫小牧駒大の伊藤、仙台大の宇田川といった1年目から活躍を期待できる投手たちが候補になる。
2位でスラッガーとなると、高校生の花咲徳栄の井上、東海大相模の西川などだが、高校生で育成に時間がかかる。大学社会人となると、桐蔭横浜大の渡部くらい。内野手で一塁だが九州共立大の平良、外野手の東海大札幌キャンパスの赤尾なども挙がる。
個人的には1番のほうがいい。1位指名で牧と考えると納得できるし、2位で残っている大学生投手のレベルは高く1年目から活躍できる投手が多い。
1位で投手指名した場合は、投手の質は高くなるが、2位指名での野手で候補に困る。鈴木誠也の後釜なり、スラッガーが獲得必須な中で早い段階で一軍に適応できる選手と考えると、牧や佐藤に比べると苦しい指名。
4-3.その他の指名
センターを守れる高校生は智辯和歌山の細川、中京大中京の西村辺り。西村は右打者でポイントに合致する。いずれも下位指名クラス。
投手からの野手コンバート組も含めて検討されるべき。
カープが毎年のように指名する高校生投手。下位指名だと今年は候補が少ない。右腕の高身長タイプが好みなので、福岡大大濠の山下、星稜の寺西辺りが候補となってくるだろう。
左腕でいうとカープは左腕の育成が苦手で中位候補クラスの選手で素材感よりも完成度を重視している。それでも低身長左腕は敬遠。
今年だと関西大の高野、法政大の鈴木など候補は豊富。大学生左腕を誰か指名することは考えられる。
ここまでいろいろと考えてきた。
開幕前の段階で、補強ポイントも現時点でのもの。これから変わるだろうしシーズン終わったときのドラフト時点では違う指名方針になっている。
現時点で、ドラフトをどう考えているのか?ということと主なドラフト候補を挙げた。これからこの選手たちの評価がドラフトに向けてどう変わっていくかに注目している。