カープ&プロ野球期待の若手発掘

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現役ドラフトって何?何が問題なの?〜後編〜

前編で現役ドラフトって何?モデルとなったルール5、今検討されている現役ドラフトはどんなものということ書きました。

 

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後編では現役ドラフトの問題点とどうしたら良いのかを書いていきます。

最後まで読んでください。

4.今検討されている制度の問題点


問題点①

飼い殺し防止の制度なのに、移籍する選手は戦力外候補の選手。

 

今の制度では、球団側が自由に8人選ぶため、実際に選ばれる選手は二軍の試合成立要員か戦力外候補の選手。

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本来の現役ドラフトは一軍と二軍を行き来する選手で球団の事情で一軍での出場機会が少ない選手を対象とする。

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だから、ルール5には1年間メジャーで固定しなければならないという規定がある。

本来の趣旨から外れた制度となってしまっている。

 

問題点②

移籍自体がいい方向に働かない選手が多く、8月実施でその年のオフに戦力外となる選手が大量に出る。

 

現役ドラフトで対象となる選手が戦力外候補と二軍の試合成立要員といえる選手で、移籍自体いい方向に働かない可能性がある。

 

例えば、二軍の試合成立要員で一番多いのは捕手だが、プロであと数年現役続けられるチームにいたはずが、移籍によりその年のオフに戦力外ということが起きる。

また、現役ドラフト移籍選手をその年に戦力外にしてはならないという規定を設けていないので、戦力外には自由にできる。 

 

対象選手が戦力外候補の選手で移籍して2-3か月で戦力外となることが多く、移籍自体の意味を問われることになる。

 

問題点③

移籍によるマイナスイメージは定着する。

 

今の現役ドラフトでは、移籍して活躍できる選手はほとんどおらず、その年限りで戦力外となるため、移籍によるマイナスイメージが定着する。

 

今現在のトレードでさえ、マイナスイメージがあるのに更に悪化させるような現役ドラフト。

 

問題点④

制度自体が短命に終わる

 

現役ドラフトはここまで指摘してきたように制度の根幹から欠点がある。このような制度では実際に現役ドラフトが行われるのは1-2年で長く続く制度ではない。これまでしてきた交渉は無駄となる可能性が高い。

 

5.とりあえずスタートさせて改善させるのは?


ここまで現役ドラフトの問題点を挙げてきたが、とりあえずスタートさせて改善させれば良いと炭谷選手会会長もおっしゃられている

 

ここまで交渉してきて、改善点を後から修正というのは、球団側が飲まない可能性が高い。球団側はバラバラで一枚岩となれない現状で、改善点の交渉は難航することは確実。

 

それに改善しようにも、問題点は制度の根幹である選手の選び方と一軍での出場機会の保証もないことにあり、交渉で何とかできるものではない。

 

交渉段階で制度の中止と今後の新制度のための交渉継続で合意して終わりとなるのがオチ。

 

6.最後に
 

どうすれば良いのかと考えると、制度の根幹から問題点を抱えており改善は不可能。

よって制度のスタートを遅らせて再びを交渉するしかない。

 

ここまでいろいろと書いてきたが、現役ドラフトという制度を始める意味を忘れており、今一度スタート地点に立ち返る必要がある。